福田穣氏が教えるWings for Life World Run攻略アドバイス 7選

Hero image: 福田穣氏が教えるWings for Life World Run攻略アドバイス 7選

日々のトレーニングからレース前後のルーティン、ペース管理やメンタル術まで、グローバルチャンピオンに3回輝いている福田穣氏が “走り切るためのアドバイス” を教えてくれました。

① 長丁場を走り抜く持久力とペース感覚を鍛える

Wings for Life World Runに向けて特別な練習はしていませんが、ウルトラマラソン(100km)の世界記録に挑戦している最中なので、日頃から結構長い距離を走り込んでスタミナ強化を図っています。

また、日々の練習から目標ペースをしっかり意識しています。

たとえば、Wings For Life World Run 2025では「世界記録を更新する=ウルトラマラソン100km世界記録ペースで70km以上走る」が目標でしたので、普段から目標ペースを体に染み込ませることを意識していました!

② レース前に動的ストレッチとマエケン体操を行う

基本的にスタート前の準備運動は、ふくらはぎや太ももを伸ばすオーソドックスなストレッチに加えて、“動き作り”として股関節まわりを大きく動かす "動的ストレッチ" を必ず行っています!

たとえば、「膝を曲げたまま片足を高く上げて踏み落としてジャンプして、空中で膝を畳んでから一気に伸ばし前へ蹴り抜く」という一連の派手な動きをしていますが、前ももや臀部、股関節の可動域を一気に広げられるので、大きな効果を得ています。

これをやると毎回レース会場で他のランナーから「どうやってやっているのですか?」「カンフーですか?」と質問されます。意外と難しくて真似できない人が多いですが、オススメです(笑)。

あとは「マエケン体操」もレース前のルーティンです。これは元プロ野球選手の前田健太投手が考案した肩甲骨まわりのウォーミングアップですが、走る前に肩甲骨周りの可動域を広げておくと腕振りがスムーズになります。

長距離を走ると上半身が徐々に凝っていって腕振りが小さくなりがちなので、スタート前にしっかり肩甲骨をほぐしておく。そうすると自然と大きく腕を振れるから走るスピードも維持しやすくなります。

脚だけでなく上半身もほぐすのがポイントですね。

③ 自分自身のペースに集中する

レース前にアプリで目標距離を設定すると、目標ペースも表示されます。「その目標ペースから1秒もズレないように走り続ける」が僕のレース戦略です。

飛ばしすぎてオーバーペースになるのも良くないですし、ペースが落ちて1秒でも遅くなれば、今度は追いつかれるタイミングが早まってしまいます。ですので、一定のペースを刻み続けることを絶対にサボらないことを意識しています。

毎回スタート直後からトップを独走するわけではなくて、途中までは2位〜3位あたりで淡々と距離を稼ぎ、40~50kmで1位に浮上して逃げ切るというパターンが多いですが、これは「他人に惑わされず自分のペースを守る」という戦略がうまくハマっているからだと思います。

④ 走りを変えないことを意識する

「疲れてきたからゆっくりめにしよう」とか「フォームを省エネモードに切り替えよう」など、下手に変えるとリズムが崩れてしまうので、淡々と走り続けることが大事です。

とはいえ、アップダウンがあるコースでは多少の工夫をします。上りではできるだけ力まず、下りではストライドを伸ばしてリラックスを心掛けています。下りで少しでも休んで心身をリセットするイメージです。

⑤ 疲れてきたらなるべく考えない

人間は考えると脳が糖分を消費するので、体に余計な負荷がかかるという科学研究結果があるらしいですし、無心で走れるのがベストです。

とはいえ、「あとどのくらい走れるだろう」などと考えてしまうと思います(笑)。自分も最後の方は「もう少し頑張らないとみんなが待っている地点まで戻れない。追いつかれるにはまだ早い!」と自分に言い聞かせてました (笑)。

Wings for Life World Runでは一定の間隔でアプリがバーチャルキャッチャーカーの位置を教えてくれます。バーチャルキャッチャーカーが近づいてくると焦りますが、逆に最後の踏ん張りの原動力にもなります。

最後は自分を奮い立たせて走り切りましょう!

⑥ レース後はとにかくゆっくり体を休める

レース後は筋肉がかなり疲労しているので、とにかくゆっくり体を休めることが大事です。

私は温泉に入っています。熱めのお湯で脚をほぐすと翌日の疲労感が全然違います!

良い走りができたときほど回復も早い感じがありますね。準備不足で厳しいレース展開になった翌日は、筋肉のダメージが大きく、体がバキバキですが、練習と調整が上手くできたレースの翌日は、残った筋肉痛もほんの少しでした。

⑦ 目標距離を設定する

Wings for Life World Runのウェブサイトとアプリには目標距離を設定できる機能が備わっているので、目標距離を設定してみましょう。30分間はキャッチャーカーが追ってこないので、その間にどれだけ走れるかが目標達成のひとつのポイントになります。

初心者の方なら5km程度を目標にゆっくり走ってみてください。5kmは大変かもしれませんが、歩いてもいいのでとにかく30分間は捕まらないことを意識してみましょう。

目標があるとレース本番の雰囲気を一層楽しめますが、まずは距離より「参加して楽しむこと」が大事ですね。

中上級者の方はフルマラソン完走を目標にしてみてほしいですね。30分のアドバンテージがありますし、頑張ればフルマラソンに近い距離まで走れる可能性は十分にあると思います。

自分なりの目標距離を設定して、その達成に向けて頑張ってみてください!

福田穣氏プロフィール

福岡県出身のプロランナー。2022年ゴールドコーストマラソンにて優勝。『Wings for Life World Run』では3度世界王者に輝く。2025年大会で記録した71.67kmは同大会の世界最高記録。

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